正直者はバカを見る。真面目な人は損をする。悲しいかな。それは当然だ。

哲学・考え方
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私は、どちらかと言えば、正直者だ。

自分はバカ真面目で、正義で、優しく、繊細で、弱いと思っている。

 
 

中学校の頃、友達がいじめを受けていた。

私は、立ち向かった。

いじめてるやつに「やめろ」と言った。

 
 

結果、いじめていたやつといじめられていたやつ、両方から反感を買った。

友達曰く「余計なことするな」だそうだ。

自分の正義に従った結果、嫌われた。

私は、弱く、繊細で、優しく、正義で、真面目だった。

 
 
 

そもそも、「正直者が得をしてしかるべきだ。」という価値観が作られたものである。

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何によって作られたかというと、テレビとか、物語とか教育だろうと思う。

ドラマ、映画、アニメ、童話、漫画、小説、道徳の授業、学校。

作り物の世界では、バッドエンドは少ないし、主人公が悪の限りを尽くす物語も少ない。

ほとんどの物語は、主人公は、正義で、優しく、誠実で、そして、最後は報われる。という展開だ。

 
 

正義で、真面目で、優しい主人公が報われ、それを見た私達は、ホッとする。

それを繰り返すうちに、「正義は報われるべきだ」「優しく誠実な人間が得をすべきだ」という思考が根強くなり、そうならない現実を目撃すると、「正直者がバカを見るなんておかしい」というルサンチマンを抱くのではないか。

 
 

学校教育に関しては、説明する必要はないだろう。

教育では、ずる賢さを諌め、正義を褒め、真面目に振る舞う事を良しとする。

しかし、実社会に出ると、そんなことはなくなり、むしろズルい人、厚顔無恥な人、図々しい人が得をする世界が広がっている。

そのギャップに苦しむのは辛い・・・

 
 
 

そもそも、自然法則は、弱肉強食の世界

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自然界はシビアだ。

自然界の動物は自分が生きるためなら、食料を奪っても構わないだろう。

目の前に弱っている動物がいたら、迷わず襲って食うだろう。

 
 

ハイエナは、獲物を他の生物から、奪って生き延びる。

自然界を生き残るのに、優しさや、真面目さはあまり必要ない。

必要なのは、強さ、適応力、ずる賢さだ。

 
 
 

自然界の上に作られた人間社会

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では人間社会はどうか?

人間社会は、法律や、医療、教育によって、ただ腕力が強いだけの人、悪い人を抑制し、善人や、優しく誠実な人、そして物理的に力が弱い人でも生きやすい社会を構築しているように思われる。

すべての人に人権があり、平等が歌われている。

 
 

しかし、人間社会も、所詮は地球、自然という基盤の上に作られている。

よって、自然の片鱗も多分に残っている。

イケメンがモテるし、遺伝子によって、能力が高かったり、筋肉が強かったり。

または、金持ちの家に生まれれば、裕福に過ごせる。これも運だ。

 
 

私はときたま、人生は運だと思ってしまう事があるが、運である。

 
 

逆に運じゃないほうがおかしいのだ。  

「運者生存」という言葉がある。

諸説あるが、生物が生き残れるかどうかは、運に由来するという考え方も、現在の生物学において提唱されている。 

生物の人生は、努力などではなく、運のみによって決まっているという考え方もあるのだ。

生まれたての生物が、運悪く天敵に見つかれば、為す術もなく、一瞬で食われる

 
 

自然界の生物が怪我を負えば死ぬし、病気になれば死ぬ、そもそも、弱く生まれた時点で死んでしまうことだってある。

それが自然の摂理なのだが、それを少しでもなんとかしようとしているのが、人間社会なのだと思う。

そのかいあって、かなり報われるような気がするが、しかし、すべてをなんとかすることはできない。

人間社会の基盤は自然世界なんだ。

 
 

物理法則の世界に私達は生きている。

車に轢かれれば、どんなに真面目に生きていたって死ぬかもしれないし、イケメンに生まれればモテるし、悪いことをしても、見つからなければ捕まらない。

それが、前提

適者生存、運者生存の世界。

 
 

正直者でも、優しいものでも、正義でもなく、適応したものが生存する世界。

運が良い者が生存する世界。

それが、前提としてある世界。

だから、正直者が馬鹿を見るなんていうのは、当然なのだ。

 
 
 

では、真面目な人はどうすれば良いのか?

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残念ながら、私にも答えは出ていない。

自分に嘘はつけない。

悪事や、ズルい行いに嫌悪感を感じる私は、どう生きればよいのだろうか。

正直者らしく、バカをみて、損をしながら生きるしか無いのだろうか・・・

 
 

しかし、どちらにせよ、「正直者が報われるべき」という価値観は捨てねばならないと思っている。

正直や、真面目は、報われる保証なんてどこにもないのが、当然なんだ。

 
 

私はそれでも正直でいたいと思う。

報われる事を見越して正直であるのではなく。

ただ、正直でありたいと、願うからだ。

というか、それ以外の生き方なんて、知らないし、したくないからだ

 
 

最後に私が感銘を受けた中島義道さんの本を紹介しておきます。

正直にしか生きられない、不器用な、私のような人の手助けになるかもしれません。





 
 

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