今日は、私の勉強法を少し書いていきます。
ポイントは中途半端に覚えるよりも全部覚えた方が覚えやすい。ということです。
よくこういった生徒がいます。
- 「ここ次回のテストに出ないからいいや。」
- 「これ、化学の内容だからいいや。(おれ使うの物理だし)」
- 「先生これ覚えた方が良いですか?」
君たちは遠回りをしている!そう、私は言いたい。
「ここ次回のテストに出ないからいいや。」
例えば、英単語を覚えるとき、今は初級編をやってるから、この単語はいいや。
なんてやらない方がいいです。
わからない単語は全部覚えればいいでしょう。
中途半端に覚えるより全部覚える方が簡単だと思うんです。
実は記憶というのは、覚える量が多い方が覚えやすい場合があるんですね。
例えば、炭素の元素記号はCというのを覚えるときに
「炭素の元素記号はC」
「炭素の元素記号はC、英語で言うとCarbon」
下の方が、格段に覚えやすくなります。
不思議ですね。覚えることは多くなったはずなのに、めっちゃ覚えやすいです。
さらに、「この単語、次回のテストに必要かな?」なんて考えてる時間が無駄過ぎる。
「わからない単語は全部覚えちゃお!」って決めた方が、いちいち、「テストに必要か?受験に必要か?」とか考えるより勉強が速い。
漢字を覚える場合も同様です。
「これは常用漢字じゃないからいいや。」
「次回の漢字テストに出るやつだけ覚えよう」
逆にめんどくさくないですか?覚える漢字と覚えない漢字が出てきて気持ち悪くないですか?
もういっそ全部覚えちゃったほうが面白いし覚えやすいんですよ!
そして、私は、漢字は書き順まで覚えるようにしています。
書き順まで覚えてしまった方が逆に漢字自体も覚えやすくなります。
例えば、被、みたいな字。書き順が難しいです。
しかし、衣偏は衣という字が元になっていますから、衣と同じ書き順で書けばいいんです。
とにかく言いたいことは、漢字だけ覚えるよりも、書き順まで一緒に覚えた方が、格段に漢字が覚えやすいという事です。
「これ、化学の内容だからいいや。(おれ使うの物理だし)」
私は頭がいい人ほど知識をカテゴライズしないと思っています。
例えば、「マレーシアは熱帯雨林の気候」という事を知ったときに、「これは地理の内容か」って考えなくていいんじゃない?ってことなんです。
マレーシアの気候の知識は、生物でもあるし、地学でもあるし、地理でもあるし、物理でもあるし、化学でもあると思うんです。国語とか英語にもまったく関係ないとは言い切れませんよ!
マレーシアには熱帯雨林がある。という知識を得たとき、これは地理とか、そんなこと考えずに、そのまま受け取とって覚えればいいんです。
そうすれば、知識は教科を超えて繋がります。
赤道に近いから南中高度が高いとか。
海の水が蒸発してどうたらとか、貿易風の影響がとか。マレーシアの文化はうんぬんとか。
つまり、月並な言い方をすると、知識を多角的に見ろってことなんです。
そもそも、昔の人なんて、コレは化学、物理、生物なんて分けてなかったと思うんですよね。
なんか、物理の人が生物を研究してたり、社会に詳しい人が、文章能力で国語の研究してたり、だと思うんです。
科学者が絵まで書いてたり、科学者と医者が兼業だったり。
重要なのは、すべてにおいて自分を高めて行こうという気持ちです。
理科の知識がもしかしたら、絵に役立つことだってありえますし、音楽にだって役に立つかもしれません。
趣味が勉強に役立ったり、勉強が趣味に役立ったりするかもしれません。
でも、「この知識は化学の知識」のようなカテゴライズを自分でしてしまう事によって、知識の広がりを抑制してしまうんですね。
これは私の体験談ですが、生徒に数学を教えているときに
生徒「これは、整数の性質の問題ですねぇ」
私「?」
最初何を言ってるのかわかりませんでした。私は、数学の問題を「◯◯の問題」という視点であまり見ていなかったのです。
数学は、教科書の目次に整数の性質、とか、ベクトルとか、項目別になっていて、生徒も今回のテスト範囲は整数の性質です、なんてのに慣れているので、こんな思考が出てくるのでしょうね。
わたしは、高校時代でも、数学の問題を見たとき、カテゴライズしたことは一度もありません。
というか、教える立場になるまで、数Ⅰ、A、Ⅱ、B、Ⅲ、Cの中身に何が入ってるなんて考えた事もなかった。
ただ問題があって、解き方がある。それだけです。
問題によってはベクトルでも、三平方の定理でも三角関数使っても解ける問題もある。
また、ベクトルの中で三角関数を使う問題もあるし、三角関数の中で整数の性質を使う問題もある。
この問題はベクトルの問題だ!
なんて考えながら解いては、思考の幅を狭めるだけです。
「先生これ覚えた方が良いですか?」
もはや、ここまで飽きずに読んでいただけた方には、何も言う必要はないかと思います。(読んでくれてありがとね)
答えは「覚えたほうが良いに決まってる。」
化学を教えていると、酸化剤のところで、この質問が出てくる事が多いです。
過マンガン酸カリウム、希硝酸、濃硝酸、クロム酸カリウム、二クロム酸カリウム・・・・
いっぱい出てきますからね。
しかし、私はこう言います。中途半端に3,4個覚えるよりも、全部覚えたほうが楽だよ。
中途半端に3,4個覚えるほうが難しいのです!
すべて勉強すると、少しですが、酸化剤がどうなってるのか見えてきます。
いくつもやれば共通点みたいなものがちょっとずつ見えてくるんですね。
しかし、中途半端にやると、よく意味もわからず、ひたすら記号の羅列として覚えることになります。
他にも、例えば「亜塩素酸HClO2」を覚えるよりも
次亜塩素酸 HClO
亜塩素酸 HClO2
塩素酸 HClO3
過塩素酸 HClO4
とすべて覚えてしまった方が覚えやすいんですね。
長くなりましたが、言いたいことは、中途半端に覚えるよりも全部覚えた方が覚えやすい。ってことです。
まとめ
いかがでしょうか。
少しより、いっぱい覚えたほうが覚えやすい。
覚える事が少ないほうが良いなんてのは、先入観だと思うんです。
自分の持っている知識が増えれば増えるほど、新しい事を学んだときに、いろいろな知識とつながって覚えやすくなっていきます。
ちなみに、私が覚えるのにいつも使っているアプリがあります。
このアプリ、素晴らしすぎる。
私も、高校時代、中学時代あたりで、こんなアプリがあったらよかったのにな。って思います。(私がこのアプリに出会ったのは、残念ながら大学を卒業してからです。)
このアプリ、単語帳なのですが。ただの単語帳ではありません。
正解し続けると、問題が出題される期間が伸びていくんです。
これによって、「もう覚えたものを何度も確認する」という時間の無駄がなくなり
「そろそろ忘れそう」という知識だけを勉強できます。
最高です。
それでは良い勉強ライフを。キリンノックスでした。
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