以前私は
「勧誘追い払えないやつなんて意思が弱いだけじゃんww、おれなら即おかえりいただくね。いりませんって言えばいいだけだし」
と思っていました。
販売員撃退シールとかも、「こんなんいらんやろwww」と思っていました。
プロ中のプロの販売員、◯◯新聞の勧誘が来るまでは・・・
◯◯新聞の勧誘
呼び鈴がなってアパートの玄関を開けると、いきなり、まず、商品を渡してきた。
「これ挨拶で配って回ってるんですよ!」
「最近こっちに来たもので!挨拶して回ってるんですよ!」
おれは(あ、あぁ近くに引っ越して来た人かな?)と思った。
あの頃は、勧誘に対して甘かったので、呼び鈴なったら誰かれ構わず出てました。
今思えば、最近こっちに来たってなんだ?消防署の方から来ましたと同じレベルだな。
そして渡してきた商品、これもうまい。某女アイドルグループのタオルだったのだ。
面白い商品だったし、ついメンバーの顔をさらっと見回してしまう効果がある。
正直、最初から最後まで、勧誘のレベルが高くて驚くばかりだ。どこまで、こちらの心理を押さえて来ているのか恐ろしい。
そして販売員は
「洗濯してる!?液体洗剤使ってる!?」
という唐突な質問をぶつけてきた。
人間というのは不思議なもので、
(なんでそんな事聞くんだ!?)と思っていても
「洗濯してる!?」って聞かれれば、
「あ、はいしてます。」とつい言ってしまうのだ。
「液体の洗剤使ってる!?」と聞かれればつい
「そうですね。」と言ってしまう。うまい手口だ。
「じゃぁ洗剤もあげるから車から持ってくるよ」と言って車にとりに行ったのだ。
後から思えばあれは完全に罠だった。
私は、渡されたタオルを見ていた。
あのとき、間一髪、タオルを開封しなくてよかった。
開封してしまえば返すに返せなくなって余計断りづらくなっただろう。
おそらくそれも狙っている。
某アイドルのタオルをあげて、一度車に戻り、戻って来れば、開封している人もいるだろう。
あとで弱みとなってつけこんで来るに違いない。
そして、車から戻ってきたとき、これも販売員の手の内だが、さっきまで玄関口で話していたのが、スルッと玄関の中に入って来たのである。
うますぎる手口。
いきなり、呼び鈴 → 玄関 で玄関の中に入って来たら違和感がある。
こちらも「なんなんだあんた、ずかずかと」ってなる。
しかし、最初は戸口で一度会話し、
「洗剤持ってくるね!洗剤もあげるから!」と言って、一度車に引っ込んだあと、今度はナチュラルに玄関の中に入って来るのだ。
洗剤もあげるつもりなら、最初から持ってくればいいのに、わざわざ、ワンステップ、戻る動作を入れる事により、スムーズに家に上がり込む手口だ。
その時私は、「洗剤貰えるのか!ラッキー」くらいにしか思っていないので、見知らぬ男が玄関に入ってきているのは違和感があったが、あまり、気にしなかった。
そして、「これもあげるこれもあげる!」っと、持ちきれないほど、洗剤とみりんを渡された。
そして、私は洗剤を手に持った状態でここからの話を聞くことになる。
これも心理的には罠だ。
何も持ってない俺「帰ってください!」
洗剤とみりんをたくさん手に持った僕「帰ってください!」
だと少し違うのだ!
コレが言い難くなる。
まるで販売員からおれが洗剤とみりんをふんだくった悪い人ような感じになる。
さらには「こんなに貰って悪いしなぁ・・・」という謎の情が湧いてくる。
これは渡すものが大量にあるほど、効果も大きくなると思われる。
渡された洗剤とみりんの量にビビったくらいだ。
後から考えれば、洗剤なんて、そんなに高いもんじゃないので契約とれれば得になるのでしょうね・・・
そんな状態で
「いやー僕たち最近こっちに来たところでしてね、挨拶して回ってるんですよ。それでですね、ご近所の皆さんにも入って頂いてるので、よろしくおねがいします。」
と言ってくる。ん?
何に入っているんだろうか。
なかなか、自分らが新聞の勧誘であることをあかさない。
販売員「新聞ってとってる!?」
キリンノ「えぇ、実家はとってます」
販売員「新聞って読みます!?」
キリンノ「読みませんね」
販売員「あ、でも新聞紙っていろいろ使えてあると便利ですよねぇ」
みたいな話からぬるぬると新聞取りませんか、みたいな感じの流れになっていった。
ここらへんから
私「いりませんよぉ・・・読まないですもん・・・」みたいな感じになって来て、
販売員「とってよ!この辺一帯の人たちにはみんな入って貰ってるんだからさぁ!(キレ気味)」みたいな感じの険悪なムードに。
おそらく、私が押しが弱い性格とみて、ずかずかくるタイプに切り替えたのでしょう。結構上から目線で強引な感じでした。
そうこうしていたら
販売員「じゃぁ僕が1年分契約料払いますから!」「どうですか?ちょっとねぇ、僕もあと、1件契約しないと、ノルマが達成できないんですよ!だから、契約料僕払いますから!」と言ってきた。
正直、この押しは危なかった。
もう、だんだんめんどくさくなってきていたし、私は損得計算をしてしまっていた。
契約料こいつが払ったら、新聞だけタダで手に入る。
最悪読まなくても、新聞紙っていろいろ役に立つし、別に捨てても損はしない。
危うく「ならまぁ良いですよ・・・」と言うところだった。
しかし、これ、嘘なのだ。
販売員は怖い。
後で知ったが、平気で嘘をつくらしい。
後から嘘だったとわかっても、証拠も無ければ対処のしようがない。
まず、裁判を起こすのは、新聞解約ごときで、凄まじい労力とお金がかかるので割に合わない。
結果泣き寝入りになる。
それを販売員はよく知っているとしか思えない。
恐ろしい。
世の中のグレーゾーンの行為もいとわない姿勢・・・
危うく、「じゃぁ契約しますかぁ・・・」となるところだったが、私も、それなりに人生経験を積んでいる。
「それおかしくないですか?」
私の口から出た言葉はそんな言葉だった。
「だってあなた損しかしないですよね?それはやってることおかしくないですか?」
これまでの人生とかの経験から、相手の行動が不審に思えたのだ。
それでも相手は
「いやーノルマが達成できるなら!いいっすよ!」とか言っている。
「じゃぁ僕払うんで契約でいっすね!?」みたいな、話しがどんどん契約する流れに持っていかれる。
これが世にいう言葉巧みにというやつか。
強引すぎてどうして良いかわからなかった。
どうしよう・・・
あ!嫁が家の中にいる!助けてくれー!
「ちょっと嫁に相談してみないことには契約できないですね・・・」と言ってみた。
「えー、いや!でも大丈夫ですよ、僕がお金払うんで!問題ないですよ!」
販売員は、ここで冷静な第三者が介入したら契約がご破算になることをよく知っている。
しかし、私も嫁になんとかしてもらいたい。
「いや、でもおれ権限ないんで!(尻に敷かれている設定)」
(嫁助けてー)と思いながら、家の中に入る。
狭いアパートなので、嫁はすべて聞いていた。
嫁「何やってんの?、いらんでしょ」
僕「う・・・うん・・・」
そして、嫁と一緒に玄関に戻るとすかさず
嫁「いらないので、帰ってください!!(ビシッ!!!!)」
販売員「いやーでも、僕が払うんで」
嫁「いらない(凄み)」
販売員「こんなに頼んでるのにダメなのかよ!?」
嫁「これも返しますから!!持って帰ってください!!」
といって、私が持っていた、洗剤とみりんを、販売員に押し付けた!!!
販売員は「じゃぁ、もういいですわ!(クソ)」みたいな捨て台詞を吐きながら、むすっとしながら帰っていった。
持つべきものは嫁だった。
勧誘が断りづらくなったら、第三者に相談するのが良いかもしれません!
関連記事
コメント