私はギャンブルは好きだ。
しかし、ギャンブルの中にも好きなギャンブルと嫌いなギャンブルがあるし、ギャンブルで金を稼ごうとは思っていない。
私が好きなギャンブル(競技)は
- 麻雀
- ポーカー(テキサスホールデム)
- 花札
そして、私はやらないし、やらない方がいいんじゃないかと思うギャンブル
- パチンコ
- バカラ
- 宝くじ
ここで、宝くじはギャンブルとしました。
ギャンブルの定義をwikipediaから引用します。
金銭や品物などの財物を賭けて、(偶然性の要素が含まれる)勝負を行い、その勝負の結果によって、負けた方は賭けた財物を失い、勝った方は(なんらかの取り決めに基づいて)財物を得る、と言う仕組みの遊戯(ゲーム)の総称である。
wikipedia『賭博』(太字は引用者)
この定義を見れば、宝くじは明らかにギャンブルだと思います。
宝くじを買う人は、ギャンブルをしているのです。
しかも、それは、非常に還元率の悪いギャンブル。
海外では、宝くじを買う人を嘲って「宝くじは貧乏税」などと言われる事もあるそうです。
私も概ね賛成で、宝くじは買いません。
では、なぜ人々は宝くじを買ってしまうのでしょうか。
その心理を私的に考察してみました。
1箇所に金を集めて返す事で、還元率の悪い事を誤魔化している。
ギャンブルで勝つ人も、少ないですが、存在します。
例えば、パチンコの話を例に出します。
私はパチンコを打つ人はかなりの割合で負けていると推測しています。
しかし、勝っている人も必ず存在します。
勝てばもちろん嬉しいですよね。
しかし「勝っている人がいるという事実」は、負けている人にとっても重要なのです。
「おれも勝てるかもしれない」という希望を産むからです。
負けている人も勝っている人を見て「おれもああいうふうになりたい(なれるかも)」という理想を抱くのですね。
参加者から金を集めて、集中して返す事で、勝った人はもちろん「やったぜ!」
そして、負けた人も、勝った人を見て「おれもああなりたい。(なれるかもしれない)」と言って金をつぎ込みます。
宝くじなんて、1か所に金を集める最たるものです。
めちゃくちゃいっぱい金を集めて、1点に集中して返す。
宝くじとは、ただそれだけのものですからね。
当たった人の利益は凄まじい事になります。
それを負けた人も見る事によって「ああいう風になりたい。」といって金をつぎ込むのですね。
そして、売る側からすると、集めた金を集中して返すメリットが存在します。
それは、還元率が悪い事を誤魔化せる事です。
集めた金を、1箇所に集中して返す事で
還元率が悪いという事実を誤魔化せるのです。
例えば「3人から、3000円ずつ集めて、勝った人に1500円あげるよ。残りはおれ貰うね。」というゲームがあったときにやるでしょうか。
多分やらないと思います。
しかし「100万人から300円ずつ集めて、勝った人に1億円あげるよ。残りはおれ貰うね。」というゲームにみんな参加してしまうのです。
一点集中があまりに集中しすぎているために、損得がわかりにくくなっているのです。
宝くじの還元率は約45%、これは、ギャンブルの中では、非常に低いです。
最低レベルと言っても良いのではないでしょうか。
しかし、宝くじが当たった人が還元率が悪いなんて考えるでしょうか。
1等の3億当たった人が、「何百億も集めといて、返してくれるの3億かよ」なんて言うでしょうか。
言わない。
つまり、宝くじは、めちゃくちゃ金を集約して、それを1箇所にぶち込むという極端な事をやることによって、買う人(そして当たった人)に還元率の悪さを悟らせないような仕組みになっているのです。
当たった人にとっては、3億円貰えれば十分であり、還元率の悪さなんて、気にならない。
では還元率が悪いしわ寄せはどこに行っているのか。
還元率の悪さは、当たりにくさに変換されている
還元率の悪さは、返す金額ではなく、当たりにくさというバロメーターに変換されるという事が起こっています。
当たりにくさが尋常じゃない。
しかし、宝くじは当たりにくすぎるゆえに、直感で当たりにくさを感じる事ができなくなっています。
例えばの数値で示しますが
30億円集める宝くじを販売するとして、
当選3億円 10本 還元率100% 宝くじ → 当選確率0.00001% だとして
当選3億円 1本 還元率10% 宝くじ → 当選確率0.000001% である。
0.00001%で当たるクジ と 0.000001%で当たるクジ の不公平さを、直感で感じるのは非常に難しいのです。
還元率は100%と10%では雲泥の差なのに、なんか、当たる確率が小さすぎてよくわからなくなってしまう。
もともと、宝くじは非常に当たりにくいもの。
それを、還元率を下げる為にもう少し当たりにくくしても誰も気づかないのです。
この「当たりにくさを感じるのが難しい」という観点が、宝くじの還元率を下げるのに非常に有利に働いています。
100本中1本が当たりのくじ
100本中10本が当たりのくじ
であれば、当たりにくさを直感的に感じることができるのに
0.00001%
0.000001%
だと、体感的に全然わからなくなってしまうのです。
これをもし0.0000001%にされても「まぁすげぇ当たりにくいんだろうな。」くらいの感覚しか感じない。
つまり、還元率をいくら下げても買う人が損だという事がバレないのだ。
でも、宝くじを買いたい人は買っても良いと思うよ
ここまで散々「宝くじは不利だ」と書いてきましたが、別に私は宝くじを買う行為は否定しません。
私の考えを言えば
宝くじを「儲ける為に」買うのは、良くないと思いますが、宝くじを「楽しむ」ために買うのは、良いと思います。
どうせ、ハズれるんですが、宝くじを買うと
「当たったら何しよう。仕事やめて、ハワイにいって、海外に家買っちゃお!というか、家2,3軒建てちゃお!車もいいの買ってうまいもん食いまくろう!!」
と妄想することが出来ます。
これが楽しいですよね。
宝くじを買ってから、当選番号が発表されるまでの間「この妄想をする権利」を買っているとすれば、300円では安いですね。
そして、当選番号の発表を見守るドキドキ感。
そのドキドキ感に300円払ったと思えば、安いかもしれません。
ハズれますけどね。
まとめ
宝くじは、たくさん金を集めて、1点に返す事で
- 当選した人が際立つ。
- 還元率の低さを誤魔化している。
という特徴があります。
そのため、人々は買ってしまいます。
しかし、当たった事を妄想する権利を買うために、宝くじを買うのは良いと思う。
いろいろ妄想するの楽しいですもんね。
私は買いませんが。
私は夢ではなく、現実を買います。
続編
関連記事
コメント